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あかちゃんとお母さんのための桶谷式母乳育児相談

診療説明


ご出産おめでとうございます!

入院中、退院後の乳房マッサージや授乳指導。
また、
  ・あかちゃんの体重増加やミルク量
  ・直接授乳ができない
  ・乳房が腫れて痛い
  ・断乳

等、授乳期に関するご相談を承っております。

早めに対応させて頂くことで、改善の一助となればと思いますので、お気軽にお問い合わせ下さい。






2022年1月30日日曜日

断乳・卒乳時の乳腺炎


「断乳は48時間おいて搾るとか、やめて3日後に絞るというような記事が書いてありました。」

お母さん方がお話されるのをよく聞きます。



それは、一概にそうではないお話ですし、自分でやるとしたらとても難しいのではないでしょうか。

乳腺炎とは、母乳を搾らずに溜めておくことでなるものです。そうなると、断乳の時に

そのくらい溜めておくのは、一歩間違えたら乳腺炎になる危険があるということです。



ご自分で断乳処理をされる場合は、一気にやめるというよりも、徐々にペースダウンさせていく方が向いているのではないかと思います。


しっかりと助産師にケアをしてもらい、最後までしっかり搾りきるという計画をされている方は、事前にご相談されるのがいいかと思います。


なぜなら、「もうほとんど飲んでないんです。」とお話されるお母さんでも、

いざやめてみると、こんなに飲んでるんですね。

と驚かれることも多々あります。


そして、ネットに3日溜めるように書いてあって搾乳しないようにしてました。とお見えになると、

けっこう黄色い乳汁が出てきて、かなり痛かっただろうなぁと思うような状況の時もあります。


なかなかネット情報と、ご本人を照らし合わせることって、難しいですよね。


と言いつつ、私も何かの参考になればと思って書いていますが。。。^^;


ですので、自宅で自分なりにやめていく方は、3日溜めるという方法はよくご検討下さい。


余談ですが、おっぱい終わった時に、痛かったんですが、そのまま様子みていましたという方で、

乳腺炎になった方も実際にいます。それが悪化すると、もう授乳が終わってしまっているので、

なかなか治りが良くないという事もありました。 



卒乳・断乳は人の数だけエピソードがあります。

ご自身とお子さんのペース、やり方を一緒に見つけて応援したいと思います。




2022年1月20日木曜日

乳腺炎を繰り返さないためには(2)

 乳腺炎を繰り返さないためには(2)


みなさま こんにちは


先日乳腺炎についてお話しましたが、

急遽当日にご連絡があって、来院される方で一番多いのは乳腺炎です。


それも乳腺炎になる時期は色々で、授乳をしている限り、母乳が出ている限りは乳腺炎になる可能性はゼロではありません。


産後直後、もしくは入院中に熱が出たり胸が痛くなったりするのは、

効果的に母乳が排出されていない・というのが大きな理由です。


それは、赤ちゃんが直接吸っているのに、母乳がちゃんと出てこないために溜まっているということもあるでしょうし、

赤ちゃんは母乳を飲めているんだけど、それ以上に母乳がつくられて溜まっているという事もあります。


それは、よくよくと赤ちゃんが飲んでいる様子や、授乳前後の胸の様子。搾乳によって出てくる分泌の量など


色々なことから考えていく必要があります。



2,3ヶ月頃乳腺炎になる理由で多いのは、赤ちゃんが良く寝るようになったので夜間授乳の間隔があいてきて、

母乳が溜まってしまうという事です。



赤ちゃんは寝る体力がついてくると、間隔があいてきます。

そこをご自分の母乳分泌をみながら、どう調整していくと良いかが大事になってきます。


例えば昼間も同じように間隔があいているのか(ミルクの使用など)、昼間は頻繁に授乳するけれど

夜間はぐっすりで朝まで寝てしまうのか、など見ていくことは大事です。


また、6ヶ月を過ぎて、補完食(離乳食)がスタートした後も同じ状況に気を付ける必要があります。


食事をしっかり食べるようになると、母乳を飲む回数や量が変化することで溜まってくるということもあります。

また、乳首を引っ張って飲んだり、痛めたりすることで傷ができることも乳腺炎の原因となります。


卒乳の頃になると、ご自分で授乳回数を下げていく時にトラブルになったり、卒乳した後、母乳が残っているものが

乳腺炎を引き起こすこともあります。



ですので、簡単に言うと、「川が流れるように母乳が滞らず、流れていること」がとても重要です。


そして、生活リズムを把握するには、授乳ノートやアプリでのちょっとした記録があると分かりやすいのでお勧めです。


毎日のことなので、忘れてしまうということと、他の方に見てどこのバランスが難しいのか、ミルクをどのくらい

調整するとちょうど良いのかなど、相談する時に客観的でわかりやすいということがあるからです。


無理してまで記録する必要はないと思いますが、何時くらいに授乳してますか? 

夜間はどうされてますか?と言った推移が分かると、とても相談しやすいと思います。



以上、

乳腺炎のお話の続きでした。


ではでは。


2022年1月16日日曜日

早い時期に楽な抱き方を習得することの大切さ

 赤ちゃんに母乳をあげるということを上手に継続するために、とっても重要な要素の一つとして、


抱き方、と含ませ方 があります。


赤ちゃんを上手に抱いて、お乳を含ませるという単純な行為に思えるのですが、

このコツをしっかり習得しているのといないとでは、その後が大きく変わるんだなということを

日々身に染みて感じています。


そもそも、なんでそんなに大事かというと、

抱き方がうまくいかないと、ママたちの体に無理な力がかかって、肩こり、頭痛や腰痛など身体的なトラブルが

出てきます。

授乳というのは、下を向いて赤ちゃんにあげることが多いので、首が疲れます。猫背で丸まった状態で継続すると

数日で背中がバキバキになるのは当然ですよね。


また、左右のお乳の大きさも、乳首の形も人によって違います。

そして、ママたちも右利き左利きというように、違いがありますよね。


ですので、やりやすい方、やりにくい方があって当たり前なんです。だから、生まれてすぐに

上手に抱っこができないというお悩みや、うまく吸わせられないというようなことは、本当にその通りだと思います。


人に器用・不器用があるのはおかしなことでもありませんし、母親なのに・・・と思っている支援者はいません。


ですので、お気軽にご相談下さいね。 第1子でできても、第2子の時に難しかったというのも普通です。

だって、赤ちゃんが違うんですから^^。 口のサイズ、生まれたときの体重、やる気、気質、すべて違うと思って下さい。



そして、どうして早い時期に習得するといいのかというと、

赤ちゃんも日にちが経つほど自我がしっかりしてきます。そうすると、自分のやりたい飲み方も出てきて、

意思表示をするようになります。その時に修正しようと思ってもなかなか難しいことがあるからです。


そして、白斑や乳頭痛といったトラブルも抱き方含ませ方と関係していることが多いからです。


楽にちゃんと抱くということは、その後の授乳ライフもよりよくなるのではないかと思います。


そんな理由から早く大事なコツを知っておくというのは、とても大切だなと感じています。


ではでは。


2022年1月12日水曜日

乳腺炎を繰り返さないためには?

みなさん こんばんは


今回は乳腺炎についてお話したいと思います。


乳腺炎とは母乳がお胸に溜まることにより炎症が起こって、インフルエンザの時のような寒気や関節痛、悪寒が起きたりするものです。


普通の風邪と違うのは、それに伴い、胸の一部分が痛くなったり赤くなったりする症状を伴うことです。


ちなみに喉の痛みとかはないようです。


その産後のママさんたちが二度とやりたくないという乳腺炎ですが、繰り返すこともあり、苦労することがあります。


その一番の原因は何だと思いますか?


それは「疲労」です。


ママさんたちは、「甘いケーキが原因でしょうか。」とか、「昨日の焼肉でしょうか。」とか、色々と言われますが、


食事でどうにかなる話なら、とっても簡単な話です。それを食べなきゃいいだけですから^^。


 一番は、ママが疲れてしまうことで免疫が弱くなることではないかと思います。


なので、引っ越しとか、実家へ挨拶とか、ご両親の訪問とか・・


そういうイベント的なことが重なると、どうしても気疲れや、いつものペースと違ってしまいますよね。


そんな時は要注意です。


この仕事をしていると、「来客があった時には、なんか調子悪くなります。」 とか、


七五三の時、お宮参りの時、次の日胸が痛くなりました。という話もよく伺います。


そんな繊細な反応をしない方ももちろんいらっしゃいますが、お胸に反応が出る場合もあるようです。

これは全員がそうなりますよというお話ではないので、うのみにせず、無駄に怖がらず、そんなこともあるのかという感じで読んでくださいね。


なるべく予定を詰め込みすぎないことができるといいのですが・・・。


しかし、現実はそうはいかないのも存じています(・・;)


社会資源や周りの方の支援を使いつつ、お母さんが元気でいられる社会だといいなぁと望んでいます。



ではでは。


2022年1月7日金曜日

母乳が出ているのに赤ちゃんが飲まないのはなんで?

 母乳はミルクと違って赤ちゃんが飲んでいる量が分かりにくいのが難しいですね。


最近よくご相談を受けるのは、母乳は搾ると良く出るのに、赤ちゃんが飲まないというご相談です。


「生後1ヶ月頃まではよく湧いていたのに、口に含ませると、もしくは抱いて胸に近づけると泣いて仰け反ります」

と仰る方にお会いすることがあります。


それは、赤ちゃんがむせていたり、飲みにくそうにしている様子が見られる時に多いのですが、

母乳は飲みたいんだけど、よく出る母乳がむせるほど苦しいので、直接母乳を飲むのを嫌がるという理由があるようです。



母乳が出にくいために、嫌がってミルクを欲しがるという事はよくありますが、出過ぎる場合も飲まなくなることがあるんですね。


ですので、授乳のときは、よく赤ちゃんの様子をみながら、喉がゴクゴクなっている様子や、寝ながらむせ返っていないかとか、


満足そうな様子なのか、おしゃぶりのように飲んでるように見えて飲めていないのか、


その辺りを見ていく必要があります。


また、出すぎの母乳は、少しペースダウンをして、整えていくと飲みやすくなります。

適切に早めにご自分の状態を把握されておくと良いですね^^


母乳の方はそこそこセーブをしながらやっていけるのですが、赤ちゃんの機嫌はなかなかコントロールはできないものですよね。

その時々で授乳のやり方や抱き方などを教えてもらうというのは、その後のことに関してもかなり有益だと感じています。

授乳枕を使ったやり方のみでされている方は、授乳枕のないやり方もできるともっと楽になることがありますが、それも個人差がありますので、ご相談下さいね。


うまく付き合っていけるように、その方それぞれの状態に合わせたお話をさせて頂きたいと改めて感じるこの頃です。


ではでは。


2022年1月6日木曜日

本年もよろしくお願いいたします


さて、今回は、母乳相談を受けていたお母さんから頂いた嬉しかった言葉を書いてみたいと思います。



3人目をご出産されたお母さんが、産後直後に「毎日とっても忙しく、母乳で苦労するのなら、やめてしまった方がいいのではないか。」


というご相談で見えました。


お伺いすると、上のお子さんも授乳でご苦労されたとのこと。


そこには、子育てに不安な気持ちがあること、そして、母乳で苦労するのは嫌だという事を感じました。


上のお子さんのお世話もありながら、小さな赤ちゃんを育てていけるのだろうかその体力気力があるのだろうか

という不安は、どなたもお持ちな気持ちなので、よくお伺いしています。


お母さんの母乳は分泌が見られていましたが、最初、母乳の立ち上がりによくありがちな、


赤ちゃんがまだしっかりと飲めないということが大変なご様子でした。


そして、同時に3人目だから、母乳育児を楽しみたいというお気持ちもあるということを感じ、私はこう提案しました。


「生活が回らないほど頑張らなくてよいし、ミルクを上手に使って息抜きしながらやることもできます。


よほど大変なら、途中で完全ミルクに切り替えていくという選択もあるので、最初はできる範囲でやっていくのはどうでしょうか。」


お母さんはお話を聞いて、「いつやめてもいいなら、やってみようかな。」と言われたので、


母乳を無理なく続けていけるように、この方にあった授乳リズムをつけていくお話をしました。




その1年後、そのお母さんにお会いした時、「今日は母乳育児を続けられたお礼を言いたくて。」と笑顔で言われました。


「トラブルもなく、最後まで母乳とミルクを両方使いながら、とても楽しむことができました^^」


というお話を聞いて、私もとてもうれしかったです。



私はトライしてみましょうと提案と、いつでも来てもらって大丈夫ですというお話をしただけで、


3人目という経験値があるからできたという事が、大きな理由だったと思います。



それでも、感謝を伝えてに来て下さったお母さんに、私まで心温めて頂き、とても幸せな気分でした。


4月からお仕事復帰、これからも大変なことがあると思いますが、この1年で経験されたことを自信にして、


お子さんたちと生活を送られることを私も願っています^^




今年もお母さん方に寄り添っていきたいと決意し、スタートしたところです。


どうぞよろしくお願い致します。